Dickinson & Gehrels (2009)
砕屑性ジルコンU–Pb年代に基づいて堆積年代を制約する指標 (最も若い年代) として,YC1σがある.これはクラスタ年代であり,Dickinson & Gehrels (2009)で提案された指標のうちの一つで普遍的に使われている.
YC1σは調べた限り正しくは,
例 若い方からジルコン分布 誤差は1σ
- 100 ± 1 a
- 105 ± 1 b
- 106 ± 1.5 c
- 106.5 ± 1 d
- 108 ± 1 e
以下続く
aは重なっていないので,除く
bの誤差に重なっている b+c+dを加重平均.この場合,bは基準となる.
eはdとは重なっているがbとは重なっていないので除く.
噂で聞くと聞いた人がいて最近Gehrelsはeを加えないと言っていたらしい (要検討).
私もそれが正しいと思っていたが,人によってはeを加えた方法を取っていたようである.これだと,継続的に活発な火成作用が起きている時代の地層では,基準となるジルコン年代から延々と,+10 Maぐらいまで何十個も繋がることになり.基準値よりかなり古いYC1σの年代になる.
このほうが,より保守的になるのは間違いない (こちらの手法を取ることで若くなることはない).ただ,個人的にはYSG (最も若い一粒子) と違い理想的な堆積年代よりも若くなることが少なく,それでいて堆積年代により近い年代を出すことを目的にした手法なので,古すぎるのも良くないのではないだろうか.
そういうわけで論文によって同じ指標なのに計算方法が違う可能性がある.注意が必要である.年代データが書いてある補足データなりがないとその検証もできないわけだが.
延々とオーバーラップする方は間違いである.
Isoplotの加重平均機能
説明書を読む限り,それなりにめんどくさそうなことをしている.数式が書いていないので,詳しく知りたいなら元の論文を読む必要がある.
Isoplot R
Isoplotの後継のアドインがでたようだ.
IsoplotR: A free and open toolbox for geochronology - ScienceDirect